本気で簿記3級を目指すパブロフ㉒ 預金

預金口座の種類

会社のお金をすべて現金で保有していると、盗難や横領される危険性があります。また、取引先とのお金のやり取りは預金で行った方が便利です。
このため、会社では一定額だけ現金で保有し、ほとんどのお金は銀行の預金口座へ預けています。簿記で学習する預金口座は、普通預金定期預金当座預金の3つです。

私たち個人にとって銀行口座といえば普通預金口座です。金利は低いですが、いつでも出金でき、銀行が倒産した場合でも一千万円までは口座の返金が保証されています。これをペイオフ(預金保険制度)といいます。
最近はインターネットバンキングが普及し、インターネット上で振り込みが簡単に行えるため、個人だけでなく会社でも普通預金口座を利用することが多いです。

定期預金とは、満期日まで出金ができない代わりに、金利が高いのが特徴です。余剰資金の投資の一つとして、定期預金が利用されています。

当座預金は小切手を振り出して代金の支払いをすることができ、銀行が倒産した場合でも全額の返金が保証されていたため、以前はよく使われていました。
しかし、現在はインターネットバンキングによる振り込みが主流となり、また2027年度から紙の小切手の廃止されるため、当座預金の重要性は低くなっています。ただし、電子記録債権を利用する場合に当座預金が利用されることもありますので、引き続き使われていくことになると予想されます。

普通預金定期預金当座預金
簿記での重要度
送金や引き出し×
利息が受け取れる×
小切手の利用××
電子記録債権の利用×
ペイオフ1,000万円1,000万円全額

2027年度以降の範囲改定

2027年4月から紙の小切手と手形が廃止されます。このため、簿記の試験でも小切手と手形が試験範囲から除外されます。

過去の試験では、小切手と手形がよく出題され、テキストや問題集でも重要な内容として掲載していましたが、今後は出題されなくなります。2027年4月以降の受験を目指している場合、試験範囲が変更になる点に注意しましょう。
2027年4月からは、普通預金口座での取引や電子記録債権での取引が多くなると予想されます。

預金の仕訳

預金の仕訳は問題文の指示に従って書くだけなので難しくありません。次の例題について仕訳を書いてみましょう。

<例題>
当社の普通預金口座から現金¥50,000を引き出した。同時にATM手数料¥300が同口座から引き落とされた。

<仕訳>

現金50,000普通預金50,300
支払手数料300

<仕訳の書き方>
❶問題文を見てみると『現金を引き出した』、と書いてあります。これは現金を受け取った、現金が増えた、と考えます。

「現金」は資産の勘定科目でホームポジションは左です。

「現金」が増えるので、ホームポジションと同じ側である左に「現金」と書きます。

現金50,000

❷問題文を見てみると『ATM手数料¥300が同口座から引き落とされた』、と書いてあります。これは手数料が発生した、支払手数料(しはらいてすうりょう)が増えた、と考えます。

「支払手数料」は費用の勘定科目でホームポジションは左です。

「支払手数料」が増えるので、ホームポジションと同じ側である左に「支払手数料」と書きます。

現金50,000
支払手数料300

❸現金と手数料は普通預金口座から引き落とされたので、普通預金が減った、と考えます。
 50,000+300=50,300

「普通預金」は資産の勘定科目でホームポジションは左です。

「普通預金」が減るので、ホームポジションと反対側である右に「普通預金」と書きます。

現金50,000普通預金50,300
支払手数料300

<例題>
当社の普通預金口座から¥2,000,000を定期預金口座へ振り替えた。

<仕訳>

定期預金2,000,000普通預金2,000,000

 <仕訳の書き方>
❶問題文を見てみると『普通預金口座から定期預金口座へ振り替えた』、と書いてあります。これは普通預金を減らして、定期預金を増やした、ということです。

「普通預金」は資産の勘定科目でホームポジションは左です。

「普通預金」が減るので、ホームポジションと反対側である右に「普通預金」と書きます。

普通預金2,000,000

❷「定期預金」は資産の勘定科目でホームポジションは左です。

「定期預金」が増えるので、ホームポジションと同じ側である左に「定期預金」と書きます。

定期預金2,000,000普通預金2,000,000

<例題>
本日、定期預金¥2,000,000が満期をむかえ、利息¥60,000を含めた合計額が普通預金口座に入金された。

<仕訳>

普通預金2,060,000定期預金2,000,000
受取利息60,000

 <仕訳の書き方>
❶問題文を見てみると『定期預金¥2,000,000が満期をむかえ』た、と書いてあります。これは定期預金が満期となり、定期預金が取り崩された、定期預金が減った、と考えます。

「定期預金」は資産の勘定科目でホームポジションは左です。

「定期預金」が減るので、ホームポジションと反対側である右に「定期預金」と書きます。

定期預金2,000,000

❷問題文を見てみると『利息が入金された』、と書いてあります。これは利息を受け取った、受取利息(うけとりりそく)が増えた、と考えます。

「受取利息」は収益の勘定科目でホームポジションは右です。

「受取利息」が増えるので、ホームポジションと同じ側である右に「受取利息」と書きます。

定期預金2,000,000
受取利息60,000

❸問題文を見てみると『合計額が普通預金口座に入金された』、と書いてあります。これは普通預金が増えた、と考えます。
 2,000,000+60,000=2,060,000

「普通預金」は資産の勘定科目でホームポジションは左です。

「普通預金」が増えるので、ホームポジションと同じ側である左に「普通預金」と書きます。

普通預金2,060,000定期預金2,000,000
受取利息60,000

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