簿記2級 工業簿記の試験対策まとめ

日商簿記2級とは

日商簿記3級では、お店で商品を買ったり売ったりする取引をどのように記録するか学ぶ「商業簿記」が試験範囲です。一方、日商簿記2級では「商業簿記」の試験範囲が増え、さらに「工業簿記」が試験範囲になります。工業簿記とは、工場で使われる簿記のことをいいます。

日商簿記2級を取得すると大学の推薦入試に有利です。また、求人で日商簿記2級を条件にしている会社もあり、就職・転職に有利です。

日商簿記2級の試験概要

試験科目:商業簿記と工業簿記
制限時間:90分
配 点 :商業簿記60点、工業簿記40点の合計100点
合格基準: 70%以上
受験料 :4,720円(税込)
公式サイト:https://www.kentei.ne.jp/bookkeeping/class2

日商簿記2級の学習方法

日商簿記2級の合格率は20~38%程度です一般に約400時間の学習で合格できると言われています。日商簿記2級は、日商簿記3級に比べて難易度が高くなっています。高校や大学で簿記を学んだことがある人、実務で簿記を使っている人は、3級を取得せず2級からの学習でもよいかもしれませんが、簿記を始めて学習する人はまず、日商簿記3級を受験するのが早道です。

というのも、日商簿記2級のテキストや専門学校の2級講座は、3級の知識がすでにあるものとして説明がなされるからです。どうしても日商簿記2級を短期間に取得しなければいけない人は、独学の場合、初めに3級のテキストを学習して2級の学習を始めるとよいでしょう。また、専門学校や通信講座に申し込む場合、「3級2級コース」のような、基礎から2級レベルまでしっかり教えてくれるコースを申し込むのがよいかもしれません。

◆商業簿記と工業簿記のどちらから学習するのか

商業簿記と工業簿記、どちらから学習を始めるかは、好きな方でかまいません。工業簿記に飽きたら商業簿記を学ぶ、というように交互に進めてもよいでしょう。

簿記2級の合格率の推移

現在の状況では、統一試験(紙の試験)の合格率は20%程度、ネット試験の合格率は37%程度と差があります。実際にどちらも受験した感想では、ネット試験の方が基本的な問題が出題されていました。
現在、統一試験よりネット試験の受験者数の方が多く、ネット試験の受験が主流となっています。

統一試験 11.9%

 試験回 合格率 受験者数 合格者数
163回(2023.2.26) 24.8% 12,033名 2,983名
164回(2023.6.11) 21.1% 8,454名 1,788名
165回(2023.11.19) 11.9% 9,511名 1,133名

 

ネット試験 37.0%

 集計期間 合格率 受験者数 合格者数
2021年4月~2022年3月 38.1% 106,833名 40,713名
2022年4月~2023年3月 37.1% 105,289名 39,076名
2023年4月~2023年9月 37.0% 48,996名 18,124名

 

工業簿記の学習方法

テキストを読んで理解→練習問題を自力で解いてみる→わからなければテキストに戻る」を繰り返し、2回転ほどした後に「模擬問題や過去問を自力で解いてみる→わからなければテキストに戻る」を3回転させるのがオススメです。

工業簿記は、体系的に理解することが合格への近道です。たとえば「総合原価計算で減損が途中発生の場合」「総合原価計算で減損が終点発生の場合」「総合原価計算で減損が発生店不明の場合」それぞれ、問題文にどのような指示があり、下書き用紙にどのように書き、どのように計算すればよいか体系的に理解し解けるようになることが必要です。

簿記2級の工業簿記は配点が100点中40点で、商業簿記より配点は少ないです。工業簿記は問題を解くのに時間がかからず、パターンが決まっているので満点が取りやすく、得点源になります。

アプリ

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本ブログの使い方

本ブログでは、受験生が学習する中でつまずきやすい論点や、解き方に工夫がいる論点に焦点を当てて解説しています。「わからないことがある」「もっと早く正確に解ける方法が知りたい」場合に活用していただけますと幸いです。

簿記2級 工業簿記の全般的な内容
問題の解き方の動画解説
問題を解くコツ

◆簿記2級 工業簿記の個別の論点

費目別原価計算に関する内容
本社工場会計に関する内容
総合原価計算に関する内容
標準原価計算に関する内容
直接原価計算に関する内容