あわわわわわ!!!!
!?
お兄さん、現金かぞえたら帳簿と合ってないの!何回もかぞえたのに!うわぁぁぁん!
それは困ったねぇ。でも、そのうち分かるかもしれないから、とりあえず「現金過不足」にしておけばいいと思うよ。
現金過不足??
現金過不足
お店や会社では通常、毎日現金をかぞえ、帳簿と合っているか確認します。
現金はとても横領されやすいため、担当者が日々チェックしています。オモテには出ませんが、従業員の横領が発覚し、社内で処罰されていることもあります。
現金をかぞえることを実査といいます。ちょっとかっこいい呼び名じゃないですか?
ここで言う「現金」は、現金、預金で説明した「現金」です。紙幣や硬貨だけでなく、配当金領収書や他店振出小切手も「現金」としてかぞえます。
1.現金実査をしたとき
■実際有高が帳簿より大きかったとき
帳簿残高 ¥100,000
実際有高 ¥100,100
<仕訳>
(借方)現金 100 (貸方)現金過不足 100
■実際有高が帳簿より小さかったとき
帳簿残高 ¥100,000
実際有高 ¥99,000
<仕訳>
(借方)現金過不足 1,000 (貸方)現金 1,000
「現金過不足」自体に特に意味はありません。
現金の帳簿残高を実際有高に合わせるために仕訳をし、その相手勘定が「現金過不足」なのです。
上の例のように、実際有高¥100,100が帳簿残高¥100,000より大きいのであれば、実際有高と同額になるように、帳簿に¥100プラスします。仕訳でいうと、左に「現金」を書きます。そして、相手勘定「現金過不足」を右に書きます。
このように期中、実査を行い、現金過不足を右や左に計上していきます。
現金過不足の内容が判明した場合には、適切に修正します。
2.現金過不足の内容が判明したとき
現金過不足額¥10,000(貸方)のうち、¥2,000は受取手数料の記入漏れであった。
<仕訳>
(借方)現金過不足 2,000 (貸方)受取手数料 2,000
期末に現金過不足がある場合、原因は何か、詳細に調べます。調べた結果、内容が判明した場合には、適切に修正します。
しかし、それでも現金過不足が残ってしまったときは、決算整理で雑損又は雑益に振り替えます。
3.決算整理
■雑損になるとき①
次の取引について仕訳しなさい。現金過不足の残高は¥500(借方)である。原因不明のため雑損又は雑益として処理する。
<解答>
(借方)雑損 500 (貸方)現金過不足 500
<解き方>
現金過不足を500→0に減らすので、右に「現金過不足」500と書く。
/現金過不足500
反対側は左なので、「雑損」500と書く。
雑損500/現金過不足500
雑益にするか雑損にするか、悩む必要はありません。
とりあえず「現金過不足」を消し、反対側が左であれば「雑損」、右であれば「雑益」です。
【費用】は左、【収益】は右、ですね。
■雑損になるとき②
次の取引について仕訳しなさい。
期末の現金実際有高は¥300、帳簿残高は¥320である。差額は雑損又は雑益として処理する。
<解答>
(借方)雑損 20 (貸方)現金 20
<解き方>
期末に現金過不足がないバージョンです。考え方は、これまでの説明と同じです。
実際有高¥300が帳簿残高¥320より小さいので、実際有高と同額になるように、帳簿残高を¥20マイナスします。右に「現金」を書きます。
/現金20
反対側が左なので「雑損」です。
雑損20/現金20
■雑益になるとき
次の取引について仕訳しなさい。
現金の実際残高が帳簿残高より多かったため、現金過不足額で処理されていた¥8,000のうち、¥6,000は受取手数料の記入漏れであることが判明した。残額については不明のため、適当な科目に振り替えることにした。
<解答>
(借方)現金過不足 8,000 (貸方)受取手数料 6,000
雑益 2,000
<解き方>
実際残高が帳簿残高より多かった。
→そのことが分かったときに、このように仕訳していたはず。
(借方)現金 8,000 (貸方)現金過不足 8,000
→したがって「現金過不足」は右にあったはずなので、期末に消す。左に「現金過不足」¥8,000を書く。
現金過不足8,000/
受取手数料の記入漏れ。右に「受取手数料」¥6,000を書く。
現金過不足8,000/受取手数料6,000
差額が右に¥2,000なので、「雑益」を書く。
現金過不足8,000/受取手数料6,000
雑益2,000
あっ。
ん?
昨日家賃払ったの、記帳忘れてた。
よかったね、理由が分かって。
うん、さっそく現金過不足を修正するよ~。
26 Comments
現金の実際有高が帳簿残高より13,200円不足していたため、かねて現金過不足勘定で処理していたが、その原因を調査したところ、通信費34,800円が記入もれであること、および保険料の支払額58,000円を85,000円と誤記入していたことが判明した。なお、残額については原因不明のため、雑損または雑益として処理することとした。
(通費 現金過不足雑益雑損現金保険料
現金過不足の貸方残高2000の原因が
受け取り利息2100円未処理だった場合
仕分けは
現金過不足 2000/受取利息 2100
雑損 100
になるのでしょうか?
この場合なぜ雑損になるのかがわかりません
仕訳が違うのであれば正しい仕訳を教えて欲しいです。
コメントありがとうございます。
現金過不足は何個かの原因で現金の残高がずれている状況です。
本問では、受取利息の未処理2,100と内容がわからないズレ100の2つが原因と判明し、内容がわからないズレは雑損として処理しています。
本来はすべての原因がわかればいいのですが、実際には内容がわからないズレも発生しますので、決算整理仕訳で雑益や雑損として処理することになります。
問題文に「現金過不足(不足額)1,000円」という内容があった場合、この問題文からは現金有高が不足しているのか?もしくは帳簿残高が不足しているのか?がわかりません。しかしその問題の解答説明には、帳簿残高が1,000円が借方残高であるという説明になっております。
帳簿残高が1,000円不足しているということは、「現金 1,000円 / 現金過不足 1,000円」なのではないでしょうか。
できればわかりやすくご教示頂ければ幸いです。
何卒よろしくお願い申し上げます。
コメントありがとうございます。
問題文の詳細がわからないため、正確に解答することが難しいですが、現金過不足が発生した場合に、帳簿残高2,000円に対して実際有高が1,000円不足している際には、次の仕訳になります。
現金過不足1,000 / 現金1,000
簿記3級の問題で帳簿残高17600で現金の実際有高は175000である。帳簿残高との差額のうち1200は旅費交通費の記入漏れであることが判明したが、残高は不明であるので雑損または雑益として処理する。
答えは
旅費交通費 1200 現金1000
雑役200
これでいいのでしょうか?
ご記入いただいた問題文だけで判断すると、松松さんの書いてくださったとおりの仕訳になります。
旅費交通費1,200/現金1,000
雑益200
問題文の条件によって、もし「帳簿残高17600で現金の実際有高は175000である。適切な勘定科目にしなさい」で一度区切れていたら、まず次の仕訳を書きます。
現金過不足1,000/現金1,000
続いて次の指示があった場合「帳簿残高との差額のうち1200は旅費交通費の記入漏れであることが判明したが、残高は不明であるので雑損または雑益として処理する。」再度仕訳を書きます。
旅費交通費1,200/現金過不足1,000
雑益200
はじめまして。
2023年度版日商簿記3級総仕上げ問題集を購入し、勉強しております。
P.67ステップ1の解説について質問です。
本問は、決算日に現金の実際残高の確認をしていますが、ただちに雑損を使用しないのは2問目に振り替えるから1問目では現金過不足を用いるのでしょうか?
固執してしまい、大変申し訳ないのですが、ご回答いただけたら助かります。
よろしくお願いします!
総仕上げ問題集をお使いくださり、ありがとうございます。
問題が1と2に分かれており、2問目で「残額は原因不明のため、雑損または雑益に振り替える。」と指示があるので、1問目の仕訳では現金過不足を使って仕訳をすることになります。
決算日に金庫の実査を行っており、決算日の当日は1問目の仕訳を書くとします。
そして、次の日から現金過不足の原因の調査(経費の漏れや記帳間違いがないかを確認)を行います。何日か調査した後に、原因がわかったら、2問目の仕訳を書きます(決算整理仕訳なので、決算日の日付で仕訳を記帳します)。どちらも決算整理仕訳で同じ日付として記帳されますが、実際に仕訳を入力するタイミングは異なるので、日商簿記の試験でも問題が出題されているのだと思います。
ご返信ありがとうございます!
スッキリしました。
試験日に向けて問題集を活用させていただきます!
誤って何度も同じ質問を送信してしまい、削除していただきまして、ありがとうございます^^
はじめまして。
2023年度版日商簿記3級総仕上げ問題集を購入し、勉強しております。
P.67のステップ2の解説(現金過不足)について質問なのですが、
決算日に実査していますが、現金過不足を用いるのはなぜでしょうか?ただちに雑損にしないのは、次の問題で振り替えることが前提だからでしょうか?
固執してしまい、お恥ずかしく大変申し訳ないのですが、ご回答よろしくお願いいたします。
訂正です、ステップ1の解説でした。
重ね重ね失礼いたします。
初めまして
簿記三級154回合格に向けて勉強してます
153回は3点足りずに不合格でしたが、問題集を買い直し取り組んでますが、今までも理解できてないところが多く、現金過不足も例題を解いても解いても分からなかったところパブロフさんのサイトにたどり着いたら、明快になりました。ありがとうございました!
これを励みにあと1カ月ほどですが頑張りたいと思います!
記事がお役に立てたようで良かったです。
簿記3級の無料の動画解説もありますので、見てみてください♪
https://pboki.com/boki3-top
当期に現金を支払って200円の収入印紙を40枚購入し、費用として計上していた。本日、決算日となり収入印紙を保管している金庫を確認したところ、8枚残っていことが判明したため、適当な科目に振り替えた。
という問題を教えて欲しいです。
コメントありがとうございます。
パブロフのテキストの該当ページ数を教えて頂いてもよろしいでしょうか。
租税公課に直しちゃいましょう
初めまして。簿記3級の基礎でパブロフ君に大変お世話になりました。今は仕訳問題をひたすらに解いているのですが、私の理解が悪いのかどうも納得できないことがあります。よろしければご教示お願いします。
◆従業員立替の旅費交通費100円を現金で支払っていたが未記帳であった。前日に実査を行い現金過不足勘定(借方)に600円の記帳を行っている。雑益雑損への振替については決算時に行うものとして今回は行わない◆
という問題で、
(1)原因判明の前日に[現金過不足 600 現金 600]という内容を記帳している
(2)では解は[旅費交通費 100 現金過不足 100]となる
と思ったのですが、問題の回答は
[旅費交通費 100 現金 100]でした。
現金過不足の原因の判明が期中か期末かで変わるのでしょうか。
宜しくお願いします。
コメントありがとうございます。
不思議な問題ですね。使用できる勘定科目に制限があるかもしれませんが、私にはわかりませんので、作問した方にお問い合わせするのが一番です。お使いの書籍の出版社にお問い合わせいただけますと幸いです。
他の出版社の書籍の質問はこちらでは受け付けておりませんので、ご了承ください。
返信ありがとうございます。
本来であればその様にするべきとは分かっていたのですが、web上の、しかも連絡先がなく、だめ元でコメントさせていただきました。
パブロフ君の本を見ても、間違っていると思えなかったのですが、自信が揺らいでしまいました。
「不思議」との感想を頂けたのでもっと問題を解いて自信をつけたいと思います。
お手数をお掛けしてすみませんでした。
そうだったのですね。旅費交通費100/現金過不足100が正しい仕訳ですから、そのサイトが間違えています。WEB上に連絡先もなく、どのような方が書いたのかわからない情報ですから、気にしないで大丈夫ですよ。ネット上の簿記や経理の情報は、正確でないことが多くありますので、テキストを中心に学ぶ方が合格への近道です。
返信ありがとうございます。
また、正しい解答も教えて頂きありがとうございます。
信頼の置けるアプリか問題集の購入をして今年の合格を目指します。
解決したようで良かったです。合格を応援しています!
突然失礼します。
もしかしてですが、上記の問題は引っ掛け?問題で、未記帳だったという従業員立替の旅費交通費100円を現金で支払ったというのは前日以降のことで、現金化不足が記帳されたよりは後だが、現時点で未記帳だということではないでしょうか。
そう考えるとすれば、
[旅費交通費100 現金100]
という答えになるのかなと考えてしまいました。
とんちんかんなことを言っていたらごめんなさい、、。
うーん。不思議な問題です。
貸倒引当金の項目をタップしたらこちらに飛びました。。
修正お願いします(;_;)
リンク、修正しました!ご迷惑をおかけして大変申し訳ございませんでした。