そういえば、あれはどうしたの?オーストラリアの会社から頼まれてた…
あ、オーストラリアの会社から、ハッピーフードを日本のお客さまに売って、って頼まれたの。パブロフのお店に、ハッピーフード送られてきたの!
受託販売
他社の商品を代わりに販売して、手数料を受け取ることを受託販売といいます。受託販売で扱う商品の所有権は他社にあるため、売上勘定を使うことはできず、受託販売勘定を使って仕訳を行います。詳しくは問題を使って見ていきましょう。
問題文を読む際に、委託販売か、受託販売かを間違えないように注意が必要です。
■委託する側 → 委託販売
■委託される側 → 受託販売
<問題>
次の取引について仕訳しなさい。
販売を委託されていたA商品(売価¥560)を売り渡し、発送費¥5については現金で支払った。A商品の代金は全額掛けとした。なお、発送費のうち¥2については委託会社負担である。
<解答>
(借方)売掛金 560 (貸方)受託販売 560
発送費 3 現金 5
受託販売 2
<解き方>
問題文の『販売を委託されていた』との文言より、受託販売の取引だとわかります。受託販売は販売をお願いされているだけなので、当社は取引の当事者ではありません。手数料をもらうためにやっています。したがって、「売上」を使うことはできないので、「受託販売」を使用して仕訳します。売上計算書にかかったお金や手数料の額を記載し、まとめて請求します。
受託販売の流れをマンガを使って見ていきましょう。
受託販売の時って、なんでパブロフがお金払うの!?売ってあげたのに!
この例で言うと、パブロフくんは売掛金を立てているよね。売掛金が決済される時、得意先から560円お金をもらえるよね。
うん。
でも560円パブロフくんがもらうのは、おかしいよね?
そういえば、仕入のお金も払ってないし、運賃もオーストラリアの会社が少し負担してくれてるし、、、。
パブロフくんがもらっていいお金って、こんな感じになっているはずなんだ。
売上代金 560 ← パブロフくんが得意先からもらっている
運賃 △2 ← パブロフくんが立替払いしている
手数料 △160 ← パブロフくんがもらっていいお金
送金額 398 ← この金額を委託者へ払えば、パブロフくんの手元に160円だけ残る
「受託販売」にしたものを売上計算書で整理して、お金を払えば、「受託販売」勘定が消えるんだよ!
受託販売 荷為替手形を引き受けた場合
次の取引について仕訳しなさい。
本日、商品販売の委託を受けているA社が取り組んだ荷為替手形¥100を取引銀行から呈示されたため、これを引き受け、貨物代表証券(那覇商店の仕入原価¥400、売価¥560)を受け取った。なお、販売を委託された商品は、未だ到着していない。
<解答>
(借方)受託販売 100 (貸方)支払手形 100
<解き方>
『荷為替手形を引き受ける』ということは、為替手形を引き受けて船荷証券をもらうということです。つまり、「為替手形の引き受け」なので、右に「支払手形」を書けば良いのです。
※為替手形についてはコチラ参照。
取引の流れをマンガを使って見ていきましょう。
荷為替手形を引き受けた時も、左は「受託販売」なの?
そう。受託販売の仕訳って、簡単でしょ?自分が支払ったり負担したりするもの以外は全部「受託販売」にしておけばいいからね。今回の売上計算書はこんな感じだよ。
売上代金 560 ← パブロフくんが得意先からもらっている
運賃 △2 ← パブロフくんが立替払いしている
手数料 △160 ← パブロフくんがもらっていいお金
荷為替 △100 ← 支払手形を決済する時にすでに支払っている
送金額 298 ← この金額を委託者へ払えば、パブロフくんの手元に160円だけ残る
なんとなく、分かってきた~。
受託販売でも、荷為替手形は難しくはないけど出題頻度が低いんだ。まずは荷為替手形が出てこない、基本的な問題で練習するといいと思うよ。
うん!!
1 Comments
漫画でわかりやすく説明してあったので理解しやすかったです。