第154回2月23日出題予想(簿記2級・簿記3級)

2020年2月23日(第154回)の日商簿記検定が近くなってきました。今回の試験ではどのような問題が出題されるのか、予想しました。

苦手な分野を試験までに解けるようになっておくことが出題予想の正しい使い方です。苦手な分野はテキストや総仕上げ問題集、実践問題を使って復習しておきましょう。試験直前に実力が伸びますので最後まで諦めずに頑張ってください!

試験に合格する人は、試験前にケアレスミス対策が終わっています。70点以上で合格の試験ですので、基本的な問題を正確に解ければ合格できます。今のうちにミスノートを利用して、ケアレスミス対策をしておき、悔しい思いをしないようにしましょう。

ミスノートの作り方

パブロフくん

 

日商簿記3級の予想

第1問 仕訳(20点)
 1固定資産の修繕(資本的支出と収益的支出)
 2備品の期中売却
 3剰余金の配当
 4貸倒れ
 5証ひょう(仕入と消費税)の問題

第2問 証ひょうの問題(10点)

第3問 試算表(30点)
・合計残高試算表(日付別)

第4問 伝票会計(10点)

第5問 決算整理後残高試算表(30点)

【補足】その他、出題可能性が高いのは次のとおりです。
・第1問 役員貸付金、証ひょう(納品書、請求書)の問題
・第2問 補助簿の選択問題、総勘定元帳の記入
・第3問 合計試算表
・第4問 理論の穴埋め問題
・第5問 精算表、財務諸表(貸借対照表と損益計算書)

 

<簿記3級の全体としての傾向>
2019年6月から簿記3級の試験範囲が大幅に変わりました。過去問では新しい範囲の対策ができませんので、注意が必要です。

特に証ひょうの問題決算整理後残高試算表は、事前練習が必要ですので、今のうちに慣れておきましょう。

範囲改定後の前回、前々回の試験を見る限り簿記3級の問題の難易度は変わっていません。テキストや総仕上げ問題集の内容をしっかり身につければ必ず合格できます。2時間問題に慣れるため、総仕上げ問題集の模擬問題を解くことも重要です。

第3問の試算表ですが、合計試算表、残高試算表、合計残高試算表の3つが出題されます。毎回試験終了後に「合計と残高を勘違いして間違えた」とコメントを頂きます。今の時期から注意しておきましょう。

 

日商簿記2級の予想

<商業簿記>
第1問 仕訳(20点)
 1ファイナンスリース取引
 2固定資産の火災
 3賞与の支払い(賞与引当金あり、源泉徴収あり)
 4増資(新株の発行)
 5吸収合併

第2問 有価証券の総合問題(20点)
・有価証券台帳が与えられる
 →有価証券利息や貸借対照表の金額を求める問題
 →仕訳や勘定を記入する問題

第3問 財務諸表(20点)
・損益計算書と貸借対照表

<工業簿記>
第4問 単純総合原価計算(20点)
・材料の追加投入
・仕損の発生(発生点不明)

第5問 直接原価計算の損益計算書(20点)
・全部原価計算の損益計算書と直接原価計算の損益計算書を書かせる
・固定費調整について、理解を問うための理論問題

 

<簿記2級の全体としての傾向>
簿記2級は範囲が広く、出題のパターンが決まっていないため、出題傾向が読みにくいです。第2問で初めて見る問題も出題されることも多いのですが、試験問題を全体としてみてみると、70~80%は事前対策できる問題ですので、解ける問題を確実に解くことを意識して勉強しましょう。

<対策>
最近の試験は、商業簿記は難しいので7~8割程度、工業簿記で9割~満点を目標にしましょう。工業簿記はパターンが決まっており、総仕上げ問題集の中からどれか2問が出題されます。今のうちに反復練習しておきましょう。

<簿記2級の各小問>
第1問
簿記2級の範囲が広くなったため、仕訳問題は過去問だけで対策すると漏れが出てきてしまいます。パブロフ簿記のアプリ、テキストや総仕上げ問題集で幅広く対策することが必要です。なお、仕訳問題は上記5つと下記は出題可能性が高いので、しっかり覚えておきましょう。

[その他、出題可能性が高い内容]
・減価償却 生産高比例法
・売上割戻引当金
・返品調整引当金
・建設仮勘定、ソフトウェア仮勘定

第2問
有価証券の総合問題、または固定資産の総合問題が出題される可能性が高いです。ただし、第2問は色々な出題パターンがあるので、下記の内容が出題される可能性も高いです。前回出題された理論問題は今回は出題されないでしょう。

[その他、出題可能性が高い内容]
・外貨建て取引の総合問題
・合併や連結会計の仕訳を書かせる問題

第3問
個別の財務諸表(損益計算書と貸借対照表の問題)が出題される可能性が高いです。最近は簿記2級で個別の精算表が出題されていませんので、今回も財務諸表の問題が出題されると予想します。通常の決算整理に加えて、下記の内容を抑えておきましょう。
・200%定率法の減価償却
・ファイナンスリースの減価償却
・有価証券の決算整理
・消費税の税込方式の決算整理
・退職給付引当金
・返品調整引当金
・税効果会計

前回出題されたので、連結会計の出題可能性は低くなりますが、出るかもしれません。もし出題されるなら、まだ出ていない連結財務諸表が出題されます。念のため、解けるようにしておきましょう(連結4年度の連結会計連結財務諸表)。

[その他、出題可能性が高い内容]
・連結財務諸表
・本支店会計

第4問、第5問
ここ30回以上、似たような問題しか出ていません。工業簿記は範囲が広く、すべての分野の出題可能性は同じ状況です。苦手分野を作らないことが重要ですから、出題予想の内容ではなく、苦手な分野を克服する学習を進めていきましょう。なお、前回出題された本社工場会計、組別総合原価計算、前々回出題された等級別総合原価計算は出題されないと思います。

[その他、出題可能性が高い内容]
・個別原価計算の仕訳問題
・製造原価報告書・損益計算書
・工程別総合原価計算(材料の追加投入、仕損)
・直接原価計算の損益計算書(固定費調整)

 

最後に

合格するために大切なことは、基本的な問題を確実に正解することです。難しい問題に注目してしまいますが、合格した人も難しい問題は正解していません。大切なのは、簡単な問題から順番に解くこと、苦手な分野を作らないこと、難しい問題に時間をかけすぎないこと、簡単な問題でミスしないこと、勘違いによるミスしないこと、を試験前に練習しておくことです。

まだ試験まで時間がありますので、2月の合格を目指して頑張りましょう!

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