トップページ > 日商簿記2級工業簿記 > 総合原価計算の解き方 > 総合原価計算の解き方 ④仕損・減損2(完成品と月末仕掛品の両者負担)


総合原価計算の解き方 ④仕損・減損2(完成品と月末仕掛品の両者負担)

テーマ: 総合原価計算の解き方

お兄さんいよいよ「完成品原価と月末仕掛品原価に含めて処理する方法」だね。 

パブロフくんむ、むずかしいのかなぁ…ドキドキ…。

お兄さんコツを覚えれば難しくないよ。「完成品原価に含めて処理する方法」との違いに焦点を当てて説明するね!

 

完成品原価と月末仕掛品原価に含めて処理する方法(先入先出法)

4-1仕損減損の解き方_両者負担
※なお、仕損は当月投入分からのみ発生しているものとする。

<解き方と解答>

○ステップ1
状況を整理します。

4-2仕損減損の解き方_両者負担

○ステップ2
仕掛品のBOX図の下書きを書きます。右側に仕損の欄を書いておく点がポイントです。

○ステップ3
次の部分には問題文の情報をそのまま写します。仕損の欄に評価額を書いておく点がポイントです。

○ステップ4
次の部分は計算で出します。

4-3仕損減損の解き方_両者負担

○ステップ5
まず、材料費・加工費の投入数量から仕損品の数量をマイナスします。次に、材料費の投入額から仕損品の評価額をマイナスします。

4-4仕損減損の解き方_両者負担

○ステップ6
月末の金額を計算します。

月末仕掛品の金額 2,460+1,200=3,660円

4-5仕損減損の解き方_両者負担

○ステップ7
完成品の金額を差額で出します。

完成品の金額 30,885+18,883=49,768円(解答)

4-6仕損減損の解き方_両者負担

 

完成品原価と月末仕掛品原価に含めて処理する方法(平均法)

4-7仕損減損の解き方_両者負担

<解き方と解答>

○ステップ1
状況を整理します。

4-8仕損減損の解き方_両者負担

○ステップ2
仕掛品のBOX図の下書きを書きます。右側に仕損の欄を書いておく点がポイントです。

○ステップ3
次の部分には問題文の情報をそのまま写します。仕損の欄に評価額を書いておく点がポイントです。

○ステップ4
次の部分は計算で出します。平均法ですので金額と数量の合計を書いておきます。

4-9仕損減損の解き方_両者負担

○ステップ5
材料費・加工費の合計数量から仕損品の数量をマイナスします。次に、材料費の合計額から仕損品の評価額をマイナスします。

4-10仕損減損の解き方_両者負担

○ステップ6
月末の金額を計算します。

月末仕掛品の金額 2,470+1,208=3,678円

4-11仕損減損の解き方_両者負担

○ステップ7
完成品の金額を差額で出します。

完成品の金額 30,875+18,875=49,750円(解答)

4-12仕損減損の解き方_両者負担

 

パブロフくんステップ5がポイントなんだね!

お兄さんそのとおり!「完成品原価に含めて処理する方法」との違いは主にステップ5なんだ。そのほかの部分の解き方は「完成品原価に含めて処理する方法」も「完成品原価と月末仕掛品原価に含めて処理する方法」も似ているんだよ。

パブロフくんふーん。でも、どうして完成品と月末仕掛品に含めたことになるの?

お兄さん月末仕掛品を計算する時の分母から仕損分をマイナスしているからさ。算数や数学が苦手な人は深入りしない方がいいかもね。

パブロフくん…うん。

タグ:, , ,


コメント (31)
  • 砂漠の玉兎 より:

    こんにちわ。
    パブロフ問題集CH6の問題5を解いていて、
    何となく気になったのですが、例えば、
    「材料の追加投入(終点での投入)」と「終点での減損発生」というハイブリッド問題も出る可能性ありますでしょうか?

    もし出たらと色々考えていたら、
    この場合、材料費Bの当月投入数や完成品数はどうなるんだろう?ともう分からなくなってしまいました。

    • パブロフくん より:

      総仕上げ問題集をお使いくださり、ありがとうございます。
      出題される可能性は、非常に低いと思いますが、仮に出題された場合問題文に指示がありますので、指示に従えば解けるように工夫されるはずです。
      減損の発生が終点だった場合、減損した量を確認した後に、完成品に対してのみ材料の追加投入をするはずです。つまり、完成品の数量と同じ数だけ材料の追加投入をします。
      色々なパターンを考えても仕方ありませんので、テキストや総仕上げ問題集のパターンを解けるようにしておけば大丈夫ですよ。

  • 簿記受験生 より:

    平均法であっても当月投入分から仕損個数を引くのでしょうか?
    総仕上げ問題集には 「先入先出法の場合、投入分個数から仕損の個数をマイナス」という記述式があったので

    • パブロフくん より:

      はい、そうです。仕損のマイナスする部分は平均法の場合も同じですが、合計個数を使う点が平均法と先入先出法の違いです。今のうちに工業簿記テキストCh10-03を復習しておきましょう。

  • もりまん より:

    初歩的な質問ですみません。
    仕損の金額を完成品原価から引くのは何故ですか?
    仕損分も含めて完成品原価に反映させるのであれば、
    仕損分を完成品原価に加えることで、「仕損により原価が上がってしまった」結果を計算出来るのではないでしょうか。

    • パブロフくん より:

      コメントありがとうございます。
      完成品のみ負担の場合について、簡単な例で説明します。

      完成品が3個で300円が正常な生産だった場合、300円かけて作ってみたら完成品2個、仕損品1個できました。仕損品は10円で売れる(これが仕損品の処分価額)とすると、完成品の原価は、300円ー10円=290円となります。2個で290円なので、正常な生産だった場合、2個で200円の予定でしたから、90円高くなってしまいます。この90円が完成品が負担した仕損品の製造費用です。

      もりまんさんのコメントでは、投入額は300円、完成品2個で200円、これに仕損品の10円を加えると説明していますが、残り90円はどこへいくのでしょうか。

      一度、テキストを復習してみましょう。

  • コメント より:

    非度外視法と度外視法の計算結果の相違する場合の原因をのべよ。
    A.正常仕損費の加工費負担割合が計算結果が相違する原因である。
    とあるのですが、正常仕損費の材料費の負担割合も関係するのではないよでしょうか?

  • ぱいん より:

    パブロフくんと男の子が最後の会話でも言っていましたが、この流れでの計算法がなぜ完成品と月末仕掛品に含めてたことになっているのかがわかりません。
    深入りしない方が…と書いてありましたが意味が理解できないと少しの変化で解けなくなってしまいそうなのが怖いのでよろしければ詳しく簡単にご説明お願いいたします。

    • パブロフくん より:

      仕損と減損はパターンが完全に決まっていますので、少しの変化で解けなくなることはありません。完成品のみ負担か、両社負担かのどちらかですから、ご安心ください。

      もう少し簡単な例で説明しますね。

      例:5個分の材料500円(1個100円)を投入して、3個完成、1個仕損(どこか途中で発生)、1個月末仕掛品だったとします。
      ①材料費の内訳
      厳密に考えると、完成品300円、仕損品100円、月末仕掛品100円の材料費と計算できます。
      完成品 300円
      仕損品 100円
      月末仕掛品 100円

      ②仕損品の材料費は完成品と月末仕掛品に負担させますので、簿記2級では度外視法という方法で計算します。
      ◆度外視法
      度外視法では、仕損品は最初からなかったものとして計算します。つまり、5個分の500円を、最初から4個で500円だったと考えて計算するのです。
      完成品 500÷(5個-1個)×3個=375円
      月末仕掛品 500円÷(5個-1個)×1個=125円

      このように、完成品の材料費が300円から375円になり(+75円)、月末仕掛品が100円から125円に増加(+25円)しました。この増加した合計は75+25=100で、①仕損品で計算した100円と一致します。

      もっというと、100個作って、1個完成品で99個仕損だったら、100個分の原価を1個の完成品が負担するので、仕損の分だけ完成品に原価が負担されるとイメージするといいかもしれません。

  • もふもふ より:

    仕損品の評価額が材料の金額から引かれるのはなぜでしょうか。加工費の金額から仕損品の評価額を引かない理由はあるのでしょうか。

    • パブロフくん より:

      コメントありがとうございます。
      原価計算でそういう処理をすることが多いので、正確な理屈はわかりませんが、そうしている会社が多い、材料費からマイナスした方が実態と合っている、などが根拠かと思います。
      鉄を使った製品などは、溶かせば鉄になりますので、材料費を削減する効果がある場合もあります。仕損品を売却して、加工費がマイナスになることは一般的には考え難いです。仕損品を売ったから、加工が減る訳ではないですよね。
      実務を知らないと理解が難しいことが多いですから、細かいことはお気になさらず。

  • らっしゃー より:

    初めまして、独学で勉強してる者です。
    質問内容が重複してたら申し訳ありません。

    専門学校開催の模擬試験に行ってきたのですが
    総合原価計算、仕損発生点不明 評価額あり、副産物終点発生 評価額ありの問題が出題されました。

    副産物及び作業屑の個数を含めていいのか分からず問題を落としてしまいました…

    仕損(両者負担) ・・・当月投入から差し引き
    副産物 ・・・ 完成品原価から差し引き
    上記の解釈でよろしいでしょうか?

    また、BOX図の書き方をどうしたら分かりやすか教えて頂けないでしょうか?

    • パブロフくん より:

      専門学校が作成した模試ですので、専門学校の先生に質問された方が良いと思います。問題を見ていませんので、何ともいえません。
      コメント頂いた仕損と副産物の処理は正しくありません。
      副産物と作業くずは、仕損と同じBOX図で解きます。つまり、両社負担か完成品負担かは発生点によります(問題文に指示がある場合には指示に従います)。副産物は最終地点で発生することが多いので、完成品負担のケースが多いです。評価額の扱いについては、仕損の処理を確認しましょう。
      ただし、副産物と作業屑は重要度が低いので、実際に出題されるのか微妙な所です(過去に一度も出題されていませんので)。

  • はぐりん より:

    こんにちは
    追加投入が○%で発生と、仕損が○%で発生がごっちゃになります。

    材料B(50%で追加)の月初が20%の場合、まだ投入自体していないことになるので月初は0、月末が80%なら投入しているので、材料Aと同じ個数
    平均投入は、加工費と同じ個数

    減損・仕損は、月末より後や終点だと普通に計算、月末より前(~~両方に負担させる)だと減損・仕損の個数と金額を当月投入から引いてから計算、
    で良いんですよね?

    また等級別と追加投入と仕損が3つ組み合わされた、ハイブリッドな問題が出たりはするのでしょうか?

    • パブロフくん より:

      コメントありがとうございます。
      追加投入、減損・仕損ともに、はぐりんさんの理解で正しいです。
      前回の試験で工程別と仕損、追加投入が組み合わせて出題されました。今後もそのような問題は出ると思いますが、一つ一つの考え方は変わりませんので、落ち着いて解けば大丈夫です。

  • リリーフ より:

    正常仕損で原料100k 原料部分@130
    加工費部分@80、工程の1/2 で両者負担、平均法での仕損の加工費は4000円ではだめですか?

  • あやなる より:

    材料の時は個数と金額両方引くのに
    加工費になると個数だけになるのはなぜですか?

    • パブロフくん より:

      コメントありがとうございます。
      問題文に「仕掛品の評価額は材料費からマイナスしている」と指示があるからです。

  • ポン吉 より:

    先入先出法で、投入数量から仕損品の数量を引くのは何故でしょうか?
    月初仕掛品の進捗度〈仕損発生
    の場合、月初仕掛品からも仕損品が発生してるのでは???
    と疑問です

    • パブロフくん より:

      コメントありがとうございます。
      問題文に「仕損は当月投入分からのみ発生しているものとする。」という条件が不足していました。
      簿記2級では、度外視法という計算方法が前提となっておりまして、
      仕損や減損は必ず当月投入分から発生している、という前提で問題が作成されています。
      これは、検査ポイントで発見された仕損品が、月初仕掛品から発生したものか、当月投入分から発生したものか、
      区別する費用や計算する労力は意義が乏しく、ざっくり計算した方が簡単で手間もかからない、という理由によります。

      正確に計算する場合、簿記1級で学習する非度外視法により、計算することになります。

      • caz より:

        「仕損は当月投入分からのみ発生しているものとする。」という条件

        この条件が問題文に明示されていなくとも、「度外視法による」という文言が入っていれば、同様に処理してよいのでしょうか?

        • パブロフくん より:

          正確に説明すると違うのですが、簿記2級では「仕損は当月投入分からのみ発生する度外視法」しか出題されません。
          ですので、問題文の条件が書いてあっても、テキストで習っている方法しか学習していませんので、気にせずに解けば大丈夫です。

  • シンガポール より:

    仕損/減損発生の地点、何%ちゃんとした数字がない時(例138回第五問問2)の解き方教えて下さい。

    • パブロフくん より:

      発生点が不明の場合は、減損の加工進捗度を「?」として両者負担の計算を行えば大丈夫です。
      原料費の月末 (1,600,000+7,520,000)÷(合計4,000-減損200)×月末800=1,920,000
      加工費の月末 (749,500+7,573,700)÷{(合計3,400+?)-減損?}×月末400=979,200
      完成品は差し引きで計算できます。

  • コメント投稿
    ・問題に関する質問はQ&Aページにお願いします
    ・他の書籍や問題集の質問にはお答えできません