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よく出る貸倒引当金のお話

テーマ: 貸倒引当金

パブロフくんねぇねぇお兄さーん!

お兄さんおはよう、パブロフくん!!

パブロフくん貸倒引当金って何?%って何?

お兄さん貸倒引当金はすごく出題確率が高いからね。今日は貸倒引当金の説明をするね。

パブロフくんやるぞ~!!

 

貸倒引当金を計上していなかったらどうなるか

次の取引について仕訳しなさい。前期に発生した売掛金¥7,000が貸倒れた。前期末に貸倒引当金は計上していなかった。

<解答>
(借方)貸倒損失 7,000 (貸方)売掛金 7,000

<解き方>
貸倒引当金を計上していない場合、前期に発生した売掛金が貸倒れてしまったら、当期に多額の損失が計上されてしまいます。
勘定科目は「貸倒損失」を使います。

 

貸倒引当金の一連の流れ

1.貸倒引当金を計上する場合

次の取引について決算整理仕訳を行いなさい。貸倒引当金の残高は¥500である。売掛金の期末残高¥10,000および受取手形の期末残高¥30,000に対して3%の貸し倒れを見積もり、差額補充法により貸倒引当金を設定する。

<解答>
(借方)貸倒引当金繰入700 (貸方)貸倒引当金 700

<解き方>
貸倒引当金を計上する仕訳が頻出です。貸倒引当金を差額補充法で設定するとは、どういうことなのでしょうか。

貸倒引当金1

実際に問題を解く時は次の下書きを書きます。貸倒引当金の問題では、この下書きを書けば、絶対に間違えることはありません。

下書き
貸倒引当金2

もし、他の決算整理で売掛金や受取手形の修正が入った場合には、修正後の金額で計算するということを忘れないようにしてください。

 

2.貸倒れが起きた場合

次の取引について仕訳しなさい。得意先が倒産し、前期に計上した売掛金¥3,000が貸倒れとなった。貸倒引当金の残高は¥1,200である。

<解答>
(借方)貸倒引当金 1,200 (貸方)売掛金 3,000
    貸倒損失  1,800

<解き方>
貸倒れの金額¥3,000>貸倒引当金¥1,200 という状況。
したがって、「貸倒引当金」を全額取り崩し、足りない分は「貸倒損失」にする。

① 『売掛金が貸倒れ』たので、売掛金が回収できなくなった状態とわかる。売掛金を減らすので、右に書く。
        /売掛金3,000

② 貸倒引当金1,200→0まで減らすので、左に書く。
 貸倒引当金1,200/売掛金3,000

③ 足りない部分は『貸倒損失』となる。
 貸倒引当金1,200/売掛金3,000
 貸倒損失1,800

 

<参考>
もし 貸倒れの金額¥1,000 < 貸倒引当金¥1,200 だったら

(借方)貸倒引当金 1,000 (貸方)売掛金 1,000

パブロフくんパブロフ、「貸倒引当金戻入」っていうのも見たことあるんだけど…。

お兄さん「貸倒引当金戻入」は、2011年4月の日商簿記の範囲改訂で1級の範囲になったから、練習しなくても大丈夫だよ。

パブロフくんそうなんだ~。よかった~。

 

補足(簿記2級向け)

日商簿記2級で、下記のような問題が出ています。簡単なので、2級を受験される方は頭の片隅に置いておきましょう。

<問題>
次の取引について仕訳しなさい。当期に発生した売掛金のうち¥5,000をすでに貸倒処理しているが、決算日においてこのうち¥2,000を現金で回収した。

<解答>
(借方)現金 2,000 (貸方)貸倒損失 2,000

<解き方>
解答は下記②ですが、貸倒処理した時にどのような仕訳をしたのか、考えてみましょう。

①貸倒処理した時の仕訳
当期に発生した売掛金を、回収する見込みがないと判断し貸倒処理。
(借方)貸倒損失 5,000 (貸方)売掛金 5,000

②決算日の仕訳(本問の解答)
同じ期に、幸運にも¥2,000回収できたので、貸倒処理を取り消し。
(借方)現金 2,000 (貸方)貸倒損失 2,000

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コメント (19)
  • 83 より:

    11月の試験にむけて、簿記3級総仕上げ問題集 第2版で勉強中です。
    模擬問題第1回の第3問の(5)aが答えを読んでもわかりません。
    なぜ貸倒引当金が使えないのでしょうか?
    9/30が決算で使えないんでしょうか?
    貸倒引当金を設定するのは月ごとにするものですか?
    初歩的なことを聞いていたらすいません
    宜しくお願い致します。

    • パブロフくん より:

      総仕上げ問題集をお使いくださり、ありがとうございます。
      解説がわかりにくくて大変申し訳ございませんでした。
      簿記3級では、決算は年1回で決算日12月末が多いです。試算表は毎月作成しますが、決算整理仕訳は行いません。決算整理仕訳は12月末の決算日に行います。
      売掛金の貸倒引当金を例で説明します。

      <前期の決算整理仕訳>
      前期末の売掛金×貸倒実績率=貸倒引当金
      前期末の売掛金の残高のうち、どれだけ貸倒れが発生するかを計算した金額が貸倒引当金です。つまり、対象は「前期末の売掛金」です。

      <当期の貸倒れ>
      当期に発生した売掛金については、当期末に貸倒引当金を計上します。つまり、期中の時点では「前期末の売掛金に対する貸倒引当金」は残高がありますが、「当期発生した売掛金に対する貸倒引当金」は残高がありません。このため、貸倒損失を使って仕訳をすることになります。

      • 83 より:

        返信ありがとうございます
        せっかく貸倒引当金があるのになんで使わないんだろうと…
        説明を読んですっきりしました!
        問題集をバッチリにして試験頑張ります
        ありがとうございました!

  • あっくん より:

    すいません、何度も考えてみたのですが
    やっぱり分からず質問します…
    2級の問題と同時進行で三級の復習をしている者です。
    最後の2級の問題ですが、何故
    「貸倒損失」となるのでしょうか。
    勉強していた中では
    「償却債権取立益」と覚えていたので混乱してしまいました。
    初歩的な質問でしたら申し訳ありません。

    • パブロフくん より:

      コメントありがとうございます。
      ポイントは、貸倒が前期以前に発生しているか、当期に発生しているかの違いです。時系列を考えて、取引を理解知れば簡単です。

      <当期発生・当期回収の場合>
      ①2016年10月1日に売掛金5,000円の貸倒れが発生しました。
       貸倒損失5,000/売掛金5,000
      ②2016年10月31日に貸倒処理していた上記売掛金5,000円のうち、2,000円を回収できました。このため、貸倒損失2,000を取り消す仕訳を行いました。これで貸倒損失の金額は5,000→3,000に修正されることになります。
       現金2,000/貸倒損失2,000

      ★結果、損益計算書には貸倒損失3,000円が計上されます。

      <前期発生・当期回収の場合>
      ①2015年6月1日に売掛金5,000円の貸倒れが発生しました。
       貸倒損失5,000/売掛金5,000

      ★前期の損益計算書 貸倒損失5,000

      ②2016年10月31日に貸倒処理していた上記売掛金5,000円のうち、2,000円を回収できました。ここで、貸倒損失2,000を取り消す仕訳を行いたいのですが、前期の貸倒損失は5,000円と記帳されており、損益計算書にも表示されています。前期の貸倒損失5,000→3,000に修正することができません。仕方ないので、償却債権取立益という特別な勘定を使って仕訳を行います。
       現金2,000/償却債権取立益2,000

      ★当期の損益計算書 償却債権取立益2,000

      以上となります。こちらで大丈夫でしょうか。

      • あっくん より:

        質問したのに、コメントが遅くなり申し訳ありません。
        なるほど!
        スッキリしました、次の問題に取り掛かれそうです(;_;)
        いつも参考にさせて頂いており
        分かりやすくてとてもありがたいです^^
        わざわざご返答ありがとうございました。

  • あき より:

    失礼します。貸し倒れが2015年12月末に倒産により発生し、2月決算には貸し倒れ引当金として、債権の半額を積むことは出来ますか?

  • 簿記2 より:

    借受金24000円は得意先A社に対する売掛金を回収したものであることが判明した。なおB社に対する売掛金は50000円(全て当期に発生)であるが、これ以上の回収は見込めないので残額を貸し倒れとして処理することにした。

    という問題で
    借受金 24000 売掛金 24000までは良いのですが貸倒損失 26000 売掛金26000となる理由がわかりません。残額をと書いてありますが別の会社の取引に対する貸し倒れなので貸倒損失50000 売掛金50000とするべきだと思いました。

    長文失礼しました。正しい考え方を教えて下さい。。よろしくお願いします。

    • パブロフくん より:

      コメントありがとうございます。
      おっしゃるとおりだと思います(借受金ではなく仮受金が正しいです)。もしかしたら、問題文の誤植で「B社」→「A社」だったのかもしれません。
      大変申し訳ございませんが、他の方が作られた問題については、作問の意図や解説の意図がわかりませんので、問題を作成された講師の方、または出版社にお問い合わせしてみてください。

      • 簿記2 より:

        返信ありがとうございます。誤字の件もありがとうございます、変換間違いでした。
        近くに簿記の知識がある人がいなかったのでこちらで質問致しました。確認してみます。本当にありがとうございました>_<

  • あやなる より:

    得意先熊本商店が倒産し、同店に対する売掛金¥360,000が回収不能となったため、貸し倒れとして処理する。回収不能となった売掛金¥360,000のうち、¥160,000は前期の販売から生じた分であり、残額は当期の販売から生じた分である。なお、貸倒引当金の残額は¥180,000である。

    という問題なんですが、貸し倒れ¥180,000が前期分だという記載がないのに答えは
    貸倒引当金 160,000. /360,000
    貸倒損失 200,000

    となる理由が分かりません。

    • パブロフくん より:

      「回収不能となった売掛金¥360,000のうち、¥160,000は前期の販売から生じた分であり」という問題文の通りで記載がございますので、ご確認の程よろしくお願いします。

      • あやなる より:

        ということは貸倒引当金が前期分ということですか?
        売掛金160000が前期分というのは
        わかるのですが、、、

        • パブロフくん より:

          そうです。前期末の売掛金×貸倒実績率で計算しますので、前期末の売掛金から発生する将来の貸し倒れしか計算していません。
          細かい理論的な話もあるのですが、次のことだけ覚えておけば大丈夫です。
          ・前期分→貸倒引当金を取り崩す。不足額は貸倒損失。
          ・当期分→貸倒損失

          • 通りすがりの簿記勉強人 より:

            通りがかりですみません、補足的にコメント残していきます。
            貸倒引当金の計上などの処理は、通常、決算整理事項として行います。
            つまり、期中の通常取引を終えた後に行うものなのです。
            さて、今回の設問は、当期の通常取引を終えて、「さぁ、今から貸倒引当金の処理をしよう!」という問題です。

            その段階で、貸倒引当金の残額が180,000円ということは・・・
            前期までに計上された貸倒引当金の残額が180,000円ということです。

            この辺りは、文面から丸覚えしてしまうのが一番ですが、理屈としては上記のようになっています。

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