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貸借対照表と損益計算書の表示区分と勘定科目

テーマ: 財務諸表の表示区分

今後の日商簿記2級の試験では、貸借対照表と損益計算書の表示区分は、非常に重要になります。苦手な方は、試験前に必ず確認しておきましょう!

パブロフくんうーん、うーん。

お兄さんどうしたの、パブロフくん。財務諸表の問題解いてるみたいだけど。

パブロフくんあっ、お兄さん。ちょうどいいところにやってきた。精算表は解けるんだけど、財務諸表の問題が苦手なんだよね。

お兄さんなるほどね。決算整理仕訳はちゃんと書けるのかな?

パブロフくんうん、仕訳はバッチリ。貸借対照表と損益計算書に書くときに、どこに書いていいのか、わからなくなるんだ。

お兄さんそれは、表示区分を覚えてないからだね。簿記3級は、資産、負債、純資産の3つに分けていたけど、簿記2級では、さらに細かい表示区分を覚えなきゃいけないんだよ。

パブロフくんえぇ!!それはピンチ!楽に覚えられるコツをお・し・え・て~♪

お兄さん苦手にしてる人も多いから、覚え方のコツを説明するね。

 

 

貸借対照表の表示区分

貸借対照表はこのような形ですね。

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貸借対照表の表示区分には、2つのルールがあります。

ルール1 主たる営業活動に関わるものは、流動に表示する

簿記で学習する主たる営業活動は、商品の仕入と売上です。この主たる営業活動から発生した債権と債務は流動資産と流動負債に表示するというルールがあります。

例えば、主たる営業活動から発生した売掛金、受取手形は流動資産に、買掛金、支払手形は流動負債に表示します。

ルール2 解消まで1年以内なら流動、1年超なら固定に表示する

ルール1以外の勘定科目については、翌期に解消されるかどうか(1年基準)、で区別します。翌期に解消される場合は流動に表示し、それ以降に解消される場合は固定に表示します。

例えば、貸付金の回収が、期末日の翌日から1年以内なら流動資産の「貸付金」とします。貸付金の回収が、期末日の翌日から1年超なら固定資産の投資その他の資産の「長期貸付金」とします。
満期保有目的債券でしたら、満期日が期末日の翌日から1年以内なら流動資産の「有価証券」とします。満期日が期末日の翌日から1年超なら固定資産の投資その他の資産に「投資有価証券」として表示します。

以上の2つのルールに従って判断すれば、ほとんどの表示区分に対応できます。簿記2級で試験に出題される可能性が高い、重要な勘定科目の表示区分は次のとおりです。試験では貸借対照表の穴埋めとして、自分で区分を判断して記入することもあります。

論点

勘定科目

表示区分

営業債権

(売上債権)

売掛金

クレジット売掛金

受取手形

電子記録債権

流動資産

営業外債権

未収入金・長期未収入金

貸付金・長期貸付金

営業外受取手形

1年以内なら流動資産

1年超なら固定資産の投資その他の資産

営業債務

(仕入債務)

買掛金

クレジット買掛金

支払手形

電子記録債務

流動負債

営業外債務

未払金・長期未払金

借入金・長期借入金

営業外支払手形

1年以内なら流動負債

1年超なら固定負債

固定資産

建物

構築物

車両

機械装置

備品

土地

建設仮勘定

固定資産の有形固定資産

特許権

商標権

のれん

ソフトウェア

ソフトウェア仮勘定

固定資産の無形固定資産

リース取引

(2017年6月~)

リース資産

固定資産の有形固定資産

リース債務

1年以内なら流動負債

1年超なら固定負債

有価証券

売買目的有価証券

流動資産に「有価証券」と表示

満期保有目的債券

満期まで1年以内なら流動資産に「有価証券」と表示

満期まで1年超なら固定資産の投資その他の資産に「投資有価証券」と表示

子会社株式

関連会社株式

固定資産の投資その他の資産に「関係会社株式」と表示

その他有価証券

(株式の場合)

固定資産の投資その他の資産に「投資有価証券」と表示
(株式は満期がないため)

その他有価証券

(債券の場合)

満期まで1年以内なら流動資産に「有価証券」と表示

満期まで1年超なら固定資産の投資その他の資産に「投資有価証券」と表示

その他有価証券評価差額金

純資産の評価・換算差額等

引当金

貸倒引当金

対象となる債権と同じ区分
(例えば売掛金に対する貸倒引当金なら流動資産、長期貸付金に対する貸倒引当金なら固定資産の投資その他の資産)

修繕引当金

特別修繕引当金

1年以内なら流動負債

1年超なら固定負債

退職給付引当金

固定負債

その他の引当金

流動負債

税金

未払法人税等

未払消費税

流動負債

未収還付法人税等

未収消費税

流動資産

 

損益計算書の表示区分

損益計算書はこのような形ですね。

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損益計算書の表示区分には、3つのルールがあります。

ルール1 主たる営業活動に関するものは…

売上高、売上原価、販売費及び一般管理費に表示します。つまり、営業利益(主たる営業活動から発生した利益)を計算するために、通常の営業活動から発生する収益と費用だけを計上し、それ以外のものは営業利益より下の部分に表示させるのです。

例えば、営業をする従業員の給与や本社の経理の給与、建物の減価償却は、販売費及び一般管理費に表示します。

ルール2 主たる営業活動以外に関するものは…

営業外収益、営業外費用に表示します。主に有価証券の収益と費用、借入や貸付の収益と費用など、お金を運用することで発生する損益を計上します。

例えば、毎年発生するが、主たる営業活動ではなく投資活動である「有価証券評価益」「有価証券評価損」を計上します。

ルール3 臨時・巨額なものは…

特別利益、特別損失に表示します。通常の起きないような異常な事象によって発生した収益と費用を計上します。また、当初は予定していなかったが、急に売却することになった場合の収益と費用もここに含まれます。

例えば、火災が発生したことによる火災損失や、耐用年数まで使用する予定だった機械装置を売却したさいの固定資産売却損を計上します。

以上の3つのルールに従って判断すれば、ほとんどの表示区分に対応できます。簿記2級で試験に出題される可能性が高い、重要な勘定科目の表示区分は次のとおりです。試験では損益計算書の穴埋めとして、自分で区分を判断して記入することもあります。

論点

勘定科目

表示区分

商品売買

棚卸減耗損

商品評価損

原則は売上原価

(それ以外の時は指示がある)

仕入割引

営業外収益
(返品、値引、割戻と処理が違うので注意!)

売上割引

営業外費用
(返品、値引、割戻と処理が違うので注意!)

サービス業

役務収益

売上高

役務原価

売上原価

外貨建取引

(2017年6月~)

為替差益

営業外収益

為替差損

営業外費用

固定資産

減価償却費

●●償却(ソフトウェア償却など)

修繕費

販売費及び一般管理費

国庫補助金受贈益(2017年6月~)

工事負担金受贈益(2017年6月~)

固定資産売却益

保険差益

特別利益

固定資産圧縮損(2017年6月~)

固定資産売却損

固定資産除却損

固定資産廃棄損

火災損失(災害損失)

特別損失

リース取引

(2017年6月~)

支払リース料

販売費及び一般管理費

支払利息

営業外費用

有価証券

受取配当金

有価証券利息

有価証券売却益

営業外収益

有価証券売却損

営業外費用

投資有価証券売却益

関係会社株式売却益

特別利益

投資有価証券売却損

関係会社株式売却損

特別損失

引当金

売上割戻引当金繰入

売上割戻引当金戻入

売上高

返品調整引当金繰入

返品調整引当金戻入

売上総利益

貸倒引当金繰入

(営業債権に対する繰入)

販売費及び一般管理費

貸倒引当金繰入

(営業外債権に対する繰入)

営業外費用

その他の引当金繰入

販売費及び一般管理費

税金

法人税、住民税及び事業税(法人税等)

法人税、住民税及び事業税

租税公課

販売費及び一般管理費

経費

給料

賞与

法定福利費

研究開発費

販売費及び一般管理費

 

パブロフくんなるほど~♪

お兄さんこの知識は実際の仕事でも使うから、今のうちに勉強しておこうね。

パブロフくんまずは、ルールを覚えなきゃ。

 

スマホアプリ「パブロフ簿記2級商業簿記」は、表示区分を練習するモードがあります。こちらを使うと効率的です。

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