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賃金・給料勘定の問題、解き方

テーマ:賃金給料勘定

賃金・給料勘定についての質問と解説

Q 日商簿記2級 第124回第4問

[問題文]HT製作所の労務費に関する下記の資料から、答案用紙の( )内に適切な金額を記入しなさい。なお、当製作所では、直接工は直接作業にのみ従事しており、予定賃率を用いた消費賃金でもって直接労務費を計算している。 間接工賃金と給料に関しては、要支払額でもって間接労務費を計算している。
[資料]
1.給与支給帳によれば、1月21日から2月20日の賃金・給料の総額は3,468,000円であった。内訳は次のとおりであった。

直接工賃金  1,448,000円
間接工賃金   900,000円
給   料    1,120,000円

2.作業時間票によれば、当月(2月1日~2月28日)の直接工の実際直接作業時間の合計は630時間であった。
3.賃金・給料の未払額は次のとおりであった。

         月初未払額    月末未払額
直接工賃金    455,800円     395,500円
間接工賃金    300,000      270,000
給   料     100,000       110,000

4.従業員賞与手当の年間見積総額は9,600,000円である。
5.直接工に対する予定賃率は、直接作業時間当たり2,200円である。 

<質問>過去問集の解説を見ると、月末支払い分が借方で月初未払い分が貸方なのか分かりません。

 

<解答>
著者が執筆した過去問集ではなく、お使いになっている過去問集の解説を見ておりませんので、どのように解説されているのかわかりませんが、 賃金・給料勘定の記入について簡単に説明します。

例として、直接工の賃金・給料の情報を整理してみます。
・問題文の情報を整理すると下書きのような状況になります。
・当月の仕訳は、①月初の再振替仕訳、②賃金支払いの仕訳、③月末の仕掛品への振替、月末の未払分の仕訳です。
・直接工は予定賃率を使っていますので、③仕掛品への振替には予定消費高を使うことになります。
・仕訳を賃金・給料勘定に記入すると次のようになります。実際消費高と予定消費高の差額は賃率差異です。

未払賃金

以上を踏まえたうえで、直接工賃金、間接工賃金、給料の賃金を合算した場合、次のような仕訳になります。

1.本問の仕訳
①月初の仕訳(再振替仕訳)
未払賃金855,800/賃金・給料855,800

②賃金・給料の支払時
賃金・給料3,468,000/現金3,468,000

③仕掛品勘定へ振替時
仕掛品3,386,000/賃金・給料3,386,000
※消費額は、(a)直接工賃金1,386,000+(b)間接工賃金870,000+(c)給料1,130,000=3,386,000円となります。
(a)直接工賃金
直接工賃金を計算する場合に、消費額が予定賃率を使っています。これを実際発生額で計算するとずれてしまいます。
消費額 @2,200×630時間=1,386,000円
(b)間接工賃金
当月支払900,000+月末未払270,000-月初未払300,000=870,000円
(c)給料
当月支払1,120,000+月末未払110,000-月初未払100,000=1,130,000円

④月末の仕訳
賃金・給料775,500/未払賃金775,500

2.総勘定元帳の書き方に従って、記入する。
こちらをご参照ください。

初めてのT字勘定の書き方講座 

【どこを復習すればいいのか?】
仕訳に関してはP.64~67に書いてありますので取引の流れはこちらを読み直してみてください。賃金・給料勘定の記入方法は簿記3級で学ぶ「総勘定元帳の記入方法」を復習してみてください。

【覚える必要があるのか?】
試験を解く上では答案用紙の形式に従って「前月繰越(  )」と書いてある通り、そのまま金額を記入した方が楽なのでお勧めです。

もし、貸借のどちらかわからなくなったら、仕訳を書いてみて、総勘定元帳に記入するルールに従って記入する、と覚えてなくても書けるようになります。

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