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CVP分析③ 過去問の解説 第124回(営業利益を2倍)

テーマ: CVP分析3

CVP分析の問題を解いてみよう

第124回 日商簿記検定2級 第5問(工業簿記)

<問題>

A社は、当期に製品Xを40,000個製造し、価格200円にてそのすべてを販売した。そして、全部原価計算により、下記の損益計算書を作成した。次期の利益計画のため、製品Xを原価分析した結果、製品1個について、変動費は直接材料費40円、直接労務費10円、製造間接費20円、販売費5円であることが判明した。なお、直接材料費と直接労務費はすべて変動費であり、製造間接費と販売費および一般管理費については、変動費以外は固定費である。また、期首と期末に仕掛品および製品の在庫はないものとする。

  損益計算書  (単位:円)

売上高           8,000,000
売上原価          4,000,000
売上総利益           4,000,000
販売費および一般管理費   2,400,000
営業利益          1,600,000

 

問2 当期の損益分岐点の売上高を計算しなさい。

★固定費と変動費を求める

 製品1個について、変動費は直接材料費40円、直接労務費10円、製造間接費20円、販売費5円

 変動費
  売上原価の変動費 40+10+20=@70円
  販売費の変動費 @5円
  変動費の合計 @75円

 固定費
  売上原価の固定費 4,000,000-@70円×40,000個=1,200,000円
  販売費の固定費 2,400,000-@5円×40,000個=2,200,000円
  固定費の合計 3,400,000円

 @200円×■個=@75円×■個+3,400,000円+0円

  ↓

 125円×■個=3,400,000円

  ↓

 ■個=27,200

★27,200個売った時の売上高は?

 27,200個×200円=5,440,000円 (解答)

 

問3 次期に、価格、固定費、製品1個当たり変動費ともその金額が当期と同一と仮定した場合、上記の営業利益を2倍にするために必要な売上高を計算しなさい。

★問題文の指示を下書き用紙に整理する。

 価格 → 200円のまま

 固定費 → 3,400,000円のまま

 製品1個当たりの変動費 → @75円のまま

 営業利益 → 当期の2倍 → 1,600,000×2=3,200,000 

★営業利益3,200,000円

 @200円×■個=@75円×■個+3,400,000+3,200,000

 125円×■個=6,600,000

 ■個=52,800

★52,800個売った時の売上高は?

 52,800個×200円=10,560,000円 (解答)

 

 

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コメント (5)
  • もうしん より:

    ご丁寧な返信、誠にありがとうございます!
    確かにおっしゃるとおり、売上高を◾︎で考えても普通に公式成り立ちますね、、、
    言われてみれば簡単なことなのに(中学生の数学レベルでしょうか、、)独りでやっているとわけがわからなくなってしまいます(°_°)
    あと1ヶ月がんばります。本当にありがとうございました!

  • もうしん より:

    はじめまして。
    いま過去問の132回第5問を解いてるのですが、販売数が問題になく、売上高、変動費、固定費の金額のみが記されています。
    できればここで紹介されている公式が理解しやすいのでそれで計算したいのですが、、個数情報がまったくない問題には対応不可でしょうか?

    • パブロフくん より:

      コメントありがとうございます。
      どのような問題でも基本公式で解くことはできます。
      ただ、販売単価が書いていない場合には、販売数を■個として解くことはできません。
      この場合、売上高を■円として公式に当てはめて解くことになります。

      どのように解けばいいのか、132回第5問を使って説明します。
      (4)損益分岐点売上高
      ①まずは当月の情報を整理します。
       売上高 24,600,000
       変動費 1,800,000+400,000+700,000+1,250,000+3,500,000+190,000+2,000,000=9,840,000
       固定費 960,000+80,000+2,950,000+370,000+2,760,000+6,200,000=13,320,000

      ②資料では販売単価と販売個数の情報がありません。売上高を■円として求めることになりますが、その前に売上高と変動費の割合(売上高変動費率)を計算しておきます。これは、100円売ったら、いくら変動費が発生するのかを表す割合です。
       変動費9,840,000÷売上高24,600,000×100=40%
      売上高変動費率が40%なので、例えば売上高が100円なら変動費は40円発生することになります。

      ③損益分岐点では、利益がゼロになります。売上高を■円、利益を0円として、公式にあてはめます。
      公式 売上高-変動費-固定費=利益
          ↓
         ■円-変動費-13,320,000円=0円

      変動費がわからないのですが、売上高変動費率が40%と計算できました。②の例と同じように考えると、売上高が■円なら変動費は(■×40%)円発生することになります。
       ■円-0.4■円-13,320,000円=0円
        ↓
       0.6■=13,320,000
        ↓
        ■=22,200,000円

      以上より、損益分岐点売上高は22,200,000円です。

      (5)は利益を4,800,000円として、同様に解くことができます。
       ■円-0.4■円-13,320,000=4,800,000
        ↓
       ■=30,200,000

      このように解くことができます。CVP分析のその他のパターンの解き方については、テキスト第2版に書いていますので、ご参照頂けますと幸いです。

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